まずは、この書籍の目次の概略を紹介します
序章 キャリアプランとライフプラン
第1部 人生とスポーツのトランジション
第1章 トランジション
第2章 高校時代のトランジション
第3章 大学時代のトランジション
第4章 プロ選手・一流選手のトランジション
第2部 自分探しの旅とそのプラン
第5章 自己探求
第6章 キャリア探求
第7章 キャリアアクションプラン
第3部 キャリア取得に向けて
第8章 キャリア探し
終章 夢の実現に向けて
章は各部ごとではなく、全体の通し番号(原著がその通りなのかもしれません)
第1部以外は スポーツ選手ではない一般なキャリア開発(進路指導)にも使えるのですが
第2部のタイトルが一昔前っぽい
1990年代「自分探しの旅」という言い回しが教育関連書籍で流行していたのでつい苦笑してしまいます。
さて、批判的に読みとおして行きたいのが第1部です。
というのも著者は、「日本の学校に通う若いスポーツ選手を読者の想定にはしていない」らしいからです。
第2章の章末の次の1文
※この章では、原著に基づいてアメリカの学校事情を書いてあります。日本の場合とは多少異なる部分もありますので、ご了承下さい。
高校生を日頃相手とする生業も持つ私の目からは、著者の単なる逃げにしかみえません。
さらにいえば、この但し書きは第3章の章末にも記載されてしかるべきなのですが、あとかたもないのです。
せっかく、このような書籍を出版するのであれば、
実際に高校・大学(とりわけスポーツ推薦を実施している高校・大学)で
仕事をしている教育専門家および部活動の指導者にも協力をもとめ、
このような但し書きではなく参考文献を載せるべきだったのです。
参考文献によって、日本の高校・大学の実態を紹介するかたちで出版すれば
野球留学と揶揄される実情、スポーツ推薦で入学したものの不適応となり大学を辞めるもの
あるいは一般入学であるがゆえに大学体育会になじめず他所に活動の場を求めるもの
といった日本の学生スポーツ会のゆがんだあり方に警鐘を鳴らすものとなり得たのに・・・と
いう思いと
スポーツをやっている中学・高校生のための進路指導に役立つ書籍があれば良いのにな
という思いがあるから余計にそう思うのかもしれませんが。
この本で明らかになっていない部分の補足説明を
公式HPに発表しているいくつかの高校・大学のスポーツをする生徒への特別入学試験の
実例を紹介して取り上げて行くとともに
トランジションをうまく(いまのところは)のりきっている
ベテランと呼ばれるプロ野球選手(あるいは元選手)にスポットを当てるかたちで
論を進めていくことにします。
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